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記事2004年10月3日 1951号 (1面) 
20周年を迎えた私大団体連が記念式典
対外的な代表機関の活動拠点
私大3団体、私大468大学が結束
 日本私立大学団体連合会(会長=安西祐一郎・慶應義塾長)は、九月二十七日、東京の日本大学会館で、設立二十周年記念式典を行った。式典後は、小林陽太郎・前経済同友会常務理事の基調講演が行われ、会場をアルカディア市ケ谷に移して、森喜朗・前総理大臣らを来賓に迎えての盛大な祝賀会も行われた。
 安西会長は式辞の中で、「設立からの二十年間は激動の時代だった。これからもあらゆる面で、予測のつかない出来事が起こるであろう時代にあって、求められるのは多様な人材の育成であり、それを担う主要な教育機関が私立大学である」と述べた。
 この日は、第二次小泉改造内閣の組閣の日であったため、来賓として出席する予定であった小泉純一郎総理大臣に代わって、小野晋也・文部科学副大臣(当時)が「私立大学は創立以来、それぞれの建学の精神と独自の教育理念の基に、特色ある教育と研究を展開され、有為な人材を輩出し、わが国の発展に大きく貢献してきた。日本は、二十一世紀を迎え、さまざまな分野での構造改革を実施している。規制改革、官から民、地方分権の推進を行っている。私立大学はこうした時代を的確にとらえ、民の代表として、わが国の発展に一層の貢献を賜りたく期待を申し上げる」と総理祝辞を代読した。
 式典終了後の基調講演で、小林氏は「リベラルアーツの質向上を実行しなければ、高等教育のみならず、日本の将来はない」と主張。私立大学も企業にも「理念」を大切にしなければならないと共通点を述べたうえで、「建学の精神も、時代に見合った見直しが必要なのではないか」と問題提起した。
 祝賀会には、森前総理、保利耕輔・自民党文教制度調査会長ら、国会議員も多数駆けつけ、祝辞を述べた。
 同連合会は、私立大学三団体(日本私立大学協会、日本私立大学連盟、日本私立大学振興協会)共通の重要事項に関する意思決定機関、対外的な代表機関として、一九八四年に発足。「活力溢れた多様な人間の育成と新しい多様な価値の創造」を活動の基本理念とし、三団体合計の加盟大学四百六十八校の教育研究の充実・向上のための交流促進事業を行っている。


私大団体連を代表してあいさつする安西会長

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