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記事2004年11月13日 1958号 (2面)
私大の教育・研究充実に関する研究会 短大の部
特色GP採択校が事例発表
私学研修福祉会(P在幸安理事長=日本大学総長)は、十月二十日・二十一日の二日間、アルカディア市ヶ谷で、第二十七回私立大学の教育・研究充実に関する研究会(短期大学の部)を開催した。一日目は、文部科学省高等教育局高等教育企画課の惣脇宏課長の基調講演があった後、教員の評価と処遇について事例・意見発表が行われ、二日目は、特色GP採択校が事例発表を通じて、短大教育の創意工夫に示唆を与えた。 宮崎女子短期大学のFD推進委員長・宗和太郎教授は「脱皮できないへビは死ぬ」を合言葉に、地域に密着した短期大学として存在意義を持ち続けるために全学的に行っているFDについて話した。同短大では「教員中心・研究中心から、学生中心・教育中心への脱皮、つまりは、ぬるま湯に浸った体質を改善し、生活習慣病を克服」するため「やってみたい、やればできると思える目標」を掲げながら、教育上のコツを小冊子にまとめ、共有財産とするなどして、学生の満足度向上を図っている。 安田女子短期大学の橋本信子助教授は、学生が主体となって運営する、新入学生のための学生生活適応支援セミナーについて発表。二十八年間にわたって実施されているこのセミナーは、新入生に上級生や教職員との交流をもたらすほか、運営する二年生には、達成感と充実感による自信形成、教職員には、学生生活に不安を持っている新入生の早期発見などの効果があると話した。 上智短期大学英語科長の羽場勝子教授は、「外国籍市民」宅での学生の家庭教師ボランティア活動について報告。この取り組みは、全学生の約二○%が参加している同短期大学で最大規模の課外活動で、十六年間で、六百三十五人の日本で暮らす外国の人たちに日本語や英語などを教えた。 北海道浅井学園大学短期大学部の谷川幸雄学部長は、九五%の学生が利用している履修相談室と履修記録ノートについて話した。地域総合科学科の適格認定を受けている人間総合学科には、二百近いカリキュラム群があり、その履修指導のために開設したが、免許・資格に関する相談、休学・退学・編入の相談にも対応。今後は、臨床心理士が常駐する学生相談室と連携を図り、学生生活全般の相談に応えていくと展望も語った。 |
研究会では短大の学校改革が次々と発表された |
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