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記事2004年2月3日 1923号 (2面) 
文科省の新規公募 研究拠点形成費補助
革新的な学術分野の開拓目指す研究
 文部科学省は一月二十三日、平成十六年度の「二十一世紀COEプログラム」(研究拠点形成費補助金)について国公私立大学長あてに公募を通知した。十六年度は大学全体の継続的な構造改革を図るうえでの同プログラムの重要性などにかんがみて、対象範囲を限定して新規に公募する。十四、十五年度に既に審査した学問分野ごとの再公募とは異なる。
 同プログラムは十四年度から始まり、第三者評価に基づく競争原理により、世界的な研究教育拠点の形成を重点的に支援し、国際競争力のある世界最高水準の大学作りを推進している。十四、十五年度は各年度五分野、合わせて十の分野について公募したが、十六年度は革新的な学術分野の開拓を目指す研究教育拠点形成に限定する。
 具体的には▽新たな学術的進展が認められる研究教育領域であるもの▽新たな学術分野の構築を目指した研究教育体制の基盤が整備されているもの――などを対象とする。申請に当たっては▽個別の研究プロジェクトではなく、研究教育拠点形成のプログラムである▽大学院博士課程レベルの研究教育を対象としたプログラムであり、目的にふさわしい活発な活動、取り組みの基盤がある▽一大学から複数申請することが可能――などの点に特に留意する。
 おおむね十から三十件程度を選定。事業規模は内容により、一件当たり年間一千万円から五億円の範囲とする。

不適切な補助事業には制約

 また、今回から▽法令などに違反して同補助金に関係する不適切な補助事業を行った研究者は一定期間、同補助金の事業者となることができない▽二年経過後に中間評価を行い、結果を第四年次以降の補助金額の決定に反映する▽事務手続き上、必要な項目を除き、英語による申請を可能とする――ことなどが、明示された。
 公募の日程はおおむね昨年度と同様に進められ、二月四、五の両日、東京と大阪で説明会を開き、三月三、四の両日に申請を受け付ける。独立行政法人日本学術振興会を中心に運営する、二十一世紀COEプログラム委員会(江崎玲於奈委員長・芝浦工業大学長)で審査し、六月下旬に採択拠点を決定する予定。

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