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記事2017年4月23日 2406号 (1面) 
障害のある学生、2年連続大幅増
日本学生支援機構が実態調査結果公表
大学等での在籍者、約2万7千人
障害の種別や程度に合わせ支援

独立行政法人日本学生支援機構(遠藤勝裕理事長)は4月19日、「平成28年度(2016年度)大学、短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査結果報告書」を公表した。平成17年度以降毎年実施している調査。28年度調査結果によると、5月1日現在で障害のある学生の数は全大学・短大・高専の学生総数の0・86%の2万7257人に上り、27年度と比べ5536人増えていた。障害学生が在籍する学校数は全大学等の76・7%、898校だった。27年度も障害学生が対前年度比7594人増えており、2年連続の大幅増となった。同報告書は、「障害者差別解消法施行(平成28年4月)後、各大学等で障害学生支援体制の整備が進み、学内連携が整ったことにより、障害学生の把握が一層進んだことが推測される」としている。


障害のある学生2万7257人のうち、私立大学には1万8021人、私立短期大学には1354人、私立高等専門学校には30人が在籍していた。障害学生の在籍率が最も高いのは国立高専で2・16%、私立大学は0・81%、私立短大は0・97%、私立高専は1・31%。  学生が抱えている障害では、心臓機能障害やがんなど「病弱・虚弱」が9387人(34・4%)、統合失調症や摂食障害など「精神障害」が6775人(24・9%)、ADHDなど「発達障害(診断書あり)が4150人(15・2%)、「肢体不自由」が2659人(9・8%)、「聴覚・言語障害」が1917人(7・0%)、「視覚障害」が790人(2・9%)、「重複」が393人(1・4%)、「その他の障害」が1186人(4・4%)といった状況。  障害学生が在学する大学の学科(専攻)では、「社会科学」が全体の22・9%を占め最も多く、次いで「人文科学」が18・8%の学生が在籍、3番目に多かったのは「工学」で17・8%、「理学」(3・5%)などその他の学科と比べ群を抜いて多かった。「工学」では特に病弱・虚弱の障害がある学生が多いのが目立っている。高専では「工業」の学科に在籍する障害学生が全体の99・2%を占めていた。短大では「教育」、「家政」、「人文」の学科に学ぶ学生が多かった。  障害学生2万7257人のうち、本人から支援の申し出があり、大学等が支援している学生の数は1万3848人で、支援率は50・8%だった。  大学等による障害学生への支援内容は、障害の種別や程度で変わってくるが、授業支援では実施率が群を抜いて高い「教室内座席配慮」、「配慮依頼文書の配布」を除くと、視覚障害では「教材の拡大」、「試験時間延長・別室受験」等が多く、聴覚・言語障害では「ノートテイク」、「FM補聴器・マイク使用」等が多く、発達障害では「学習指導」、「履修支援」等が多かった。  授業以外での支援では、「専門家によるカウンセリング」、「休憩室・治療室の確保」、「対人関係配慮」等が比較的広く行われていた。

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