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記事2017年9月13日 2419号 (1面) 
人生100年時代構想会議が初会合
大学の教育負担軽減など審議
年内に「中間報告」取りまとめ

安倍総理を議長に、全ての人に開かれた大学教育の機会確保、負担軽減、無償化、リカレント教育、企業の人材採用の多元化等について審議する政府の「人生100年時代構想会議」の初会合が9月11日、総理官邸で開かれ、今後の会議の進め方等が話し合われた。  安倍総理は、「人生100年時代を見据えた人づくり革命は、安倍内閣が目指す一億総活躍社会をつくり上げる上での本丸であり、生産性革命とともに、これからの安倍内閣の最大のテーマである」と語っており、今後四つのテーマについて、急ピッチで審議を進め、年内には「中間報告」を取りまとめ、来年6月までに政策パッケージを盛り込んだ「基本構想」を打ち出す予定。  同会議では大学教育の無償化が議論されると思われていたが、安倍総理は会議の中で、「教育負担の軽減のため、給付型奨学金や授業料の減免措置などの拡充・強化を検討すべきだとの意見を頂いた。この方向で議論したいと思う」と発言、既存の枠組みを活用しての教育機会の確保、負担軽減となりそうだ。  同会議の議長代理(議事進行)は茂木敏充・人づくり革命担当大臣、副議長は林芳正・文部科学大臣と加藤勝信・厚生労働大臣。また麻生太郎・副総理兼財務大臣、菅義偉・内閣官房長官、世耕弘成・経済産業大臣、野田聖子・女性活躍担当大臣、松山政司・一億総活躍担当大臣が構成員。  加えて13人の有識者議員がいる。有識者議員の顔ぶれは、榊原定征・日本経済団体連合会長、神津里季生・日本労働組合総連合会長、鎌田薫・早稲田大学総長(教育再生実行会議座長)、松尾清一・名古屋大学長、宮島香澄・日本テレビ報道局解説委員(社会保障制度改革推進会議委員)、高橋進・日本総合研究所理事長(経済財政諮問会議議員)、樋口美雄・慶應義塾大学商学部教授(労働政策審議会長)のほか、会社社長、現役大学生の起業家、82歳のゲームアプリ開発者、英国ロンドンビジネススクール教授ら。  今後審議するテーマについて、安倍総理は前述の教育負担の軽減のほか、「第二に、大学改革について複数の議員の皆さまから重要性に言及があった。何歳になっても学び直しができる環境を整備するためには、社会人の多様なニーズに対応できる受皿が必要であり、IT人材の育成も急がなければならない。学問追求と実践的教育のバランスに留意しつつ、実践的な職業教育の拡充を図る必要がある。同時に、リカレント教育を受けた人に就職の道が開かれるよう、産業界には人材採用の多元化を検討していただきたいと思う」と語り、さらに、「第三に、全世代型社会保障への改革。若い世代への公的支援の充実という意見を頂いた。待機児童対策、幼稚園・保育所といった幼児教育無償化の加速、また、介護離職ゼロに向けた介護人材の確保対策をしっかりと進めていく必要があると考える。第四に、これらの施策の実行に伴う財源の問題についても指摘があった。財源がなければ政策は実現できない。財源についても、この構想会議の場でしっかりと議論いただきたい。そして結論を出していきたい、こう考えている」と発言している。  必要な財源についてはこれまでに自民党内から「こども保険」「教育国債」などの提案がなされているが、そのほか税、消費税など、さまざまな財源が議論されることになりそうだが、政策についての議論と財源の在り方をセットで議論するのは極めて珍しい。

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