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記事2018年9月3日 2452号 (1面) 
私学助成関係予算4,773億円余 前年度比11.6%増要求
文部科学省2019年度概算要求提出
耐震化対策予算、大幅増
耐震改築補助の継続も要求

文部科学省は8月31日、2019年度概算要求を財務省に提出した。一般会計の要求・要望総額は5兆9351億1300万円で、前年度比11・8%の大幅増額要求となった。このうち私学助成関係予算要求の総額は4773億4100万円で、前年度と比べ496億1千万円(11・6%)の増額となった。


このうち「私立大学等経常費補助」は3188億7千万円、前年度比34億7千万円(1・1%)の増額を要求。  その中で大学等の運営に不可欠な教育研究に係る経常的経費について支援する「一般補助」については、前年度比30億2300万円増の2727億円の要求。一般補助については来年度からメリハリある配分を本格導入する。  また自らの特色を生かして改革に取り組む大学等を重点的に支援する特別補助については461億7千万円の要求。前年度に比べ4億4700万円の増額要求にとどまっている。特別補助の「私立大学等改革総合支援事業」(一部、一般補助を含む)は役割や特色・強みの明確化に向けた改革に全学的・組織的に取り組む大学等を重点的に支援するものだが、前年度比69億円増の200億円を要求している。基本スキームには「特色ある教育の展開」「特色ある高度な研究の展開」「地域社会への貢献」「社会実装の推進」の4タイプがある。私立大学研究ブランディング事業は2018年度までで終了、既採択の継続支援分だけが盛り込まれている。さらに「経済的に修学困難な学生に対する授業料減免等の充実」については、前年度比7億円増の137億円を要求している。これは修学困難な学生を対象とした授業料減免等を行う大学等への支援を充実し、高等教育を受ける機会保障の強化を図るもの。減免対象者は約7万3千人とする要求。  一方、私立高等学校等の中核的補助である「私立高等学校等経常費助成費等補助」は前年度比30億6600万円増の1051億5700万円の要求。そのうち、都道府県による私立高校等の基盤的経費への助成を支援する「一般補助」は同12億800万円増の874億7500万円の要求。幼児児童生徒1人当たりの補助単価については、一律1・2%の増額を要求している。  また各私立高校等の特色ある取り組みを支援するため、都道府県による助成を支援する「特別補助」は同17億7300万円増の149億2200万円の要求。特別補助の内訳は、幼稚園等特別支援教育経費が約63億円、教育改革推進特別経費が約84億円、過疎高等学校特別経費が約2億円、授業料減免事業等支援特別経費が1億円となっている。教育改革推進特別経費約84億円のうち約37億円が教育の質の向上を図る学校支援経費で、前年度比約17億円の増額を要求している。  この中で単価増を図る予定なのが、(1)次世代を担う人材育成の促進事業(グローバル人材育成のための英語教育強化、国際交流の推進、ICT専門員の配置などICTを活用した教育の推進等)=1校当たりの単価は最大75万円、(2)教育相談体制の整備(スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の活用、不登校の生徒等の教育機会についての支援等)=1校当たり最大45万円、(3)健康・安全・食に関する教育の推進(災害・防災に関する学習、災害発生時に命を守るための学習、学校安全の推進、食育に関する取り組み等)=1校当たり最大28万円、(4)外部人材活用等の推進(教員の負担軽減を図るための多様な専門スタッフや外部人材等の活用等)=1校当たり最大45万円で、この中には部活動を支援する外部人材等が含まれる。  私立高等学校等経常費助成費等補助のもう一つの事業は、国が特別支援学校等の必要な経費の一部を直接補助する「特定教育方法支援事業」で、要求額は前年度比8500万円増の27億6千万円となっている。  私立学校施設・設備の整備推進に関しては、前年度比430億7400万円増の533億1400万円を要求している。このうち耐震化等の促進には前年度予算額の約7倍に当たる348億2900万円を要求。  その中では2018年度までとなっている耐震改築補助についてさらに2年間の延長を求めているほか、今年6月、大阪府高槻市で発生したブロック塀による女児死亡事故を受けて要求額にはブロック塀等の安全対策として46億円を盛り込んでいる。  耐震化の促進約348億円の要求の内訳は、耐震改築(建て替え)事業が約158億円、耐震補強事業が約88億円、その他耐震対策事業が約103億円で、この中では非構造部材の落下防止対策、前述のブロック塀等の安全対策、利子助成が含まれている。ちなみに日本私立学校振興・事業団による耐震化融資事業も実施されるが、同事業団の来年度の貸付事業規模は264億円。  施設・設備の整備推進事業のうち、耐震化等の促進を除く教育・研究装置等の整備事業は184億8600万円の要求で、これは前年度の約3・5倍に当たる規模。この中の私立高等学校等ICT教育設備整備推進事業は、前年度比6億4300万円増の30億300万円の要求。次期学習指導要領等を踏まえ、アクティブ・ラーニング等を推進するため、私立高等学校等におけるICT環境の整備を支援する。

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