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記事2019年10月13日 2490号 (1面) 
SOSの出し方に関する教育含め  自殺予防教育の在り方を議論
令和元年度第1回会議

文部科学省の「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」は9月10日、文科省内で令和元年度第1回会合を開いた。「SOSの出し方に関する教育を含めた自殺予防教育の在り方について」を議題として意見を交わした。初めに新井肇関西外国語大学外国語学部教授を主査に選出。  続いて事務局(文科省)から平成30年度に同協力者会議が審議したまとめ案が報告された。
 審議のまとめ案では、自殺予防教育とSOSの出し方に関する教育との関係に触れている。対象はいずれも小、中、高校の児童生徒で、実施者(主体)は教員が基本となるが、保健師が外部講師となって授業の実質的な主体となることもあるとしている。また、子供に伝えたい自殺予防では「自殺」や「死」等の用語の使用が想定されているが、SOSの出し方に関する教育では想定されていないといった違いもある。ただし、自殺予防教育を実施する際には各学校の実情に合わせて教材や授業の方法を工夫することが大切であり、自殺という言葉を用いずに行うことは可能としている。
 事務局の報告後に意見交換が行われ、参加した同協力者会議の委員からは「『SOSの出し方に関する教育』自体の定義が明確ではないため、審議のまとめが出ても、教育現場では何をすればいいのか分からないのでは」と不安視する声が上がった。一方、「『子供に伝えたい自殺予防』の中では『友だちのSOSに気付こう』等、『SOS』という言葉自体は従来から使われている」等の意見もあった。
 文科省は自殺対策基本法等の趣旨を踏まえ、児童生徒の自殺予防の施策を進めており、平成23年9月には「子供に伝えたい自殺予防(学校における自殺予防教育導入の手引き)」(平成26年7月改訂)を作成
公表している。その後、政府は平成29年に自殺総合対策大綱を改定、社会で直面する可能性のあるさまざまな困難やストレスへの対処方法を身に付けるための教育(SOSの出し方に関する教育)等の推進が求められている。

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