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記事2019年6月3日 2478号 (1面) 
私学振興協議会を開催
私学振興における諸課題で意見交換
私学団体代表と自民党議員

鎌田薫・全私学連合代表(日本私立大学団体連合会長、早稲田大学前総長)と河村建夫・元文部科学大臣(衆議院議員)が共同代表を務める「私学振興協議会」が5月16日、都内のホテルで開かれ、私学振興における諸課題とその対応策などについて意見交換が行われた。同協議会は、全私学連合を構成する幼稚園から大学までの私学5団体の代表と、与党・自由民主党の現職の文部科学部会長、文部科学(文部)大臣経験議員、文部科学(文教)部会長経験議員が今後の私学振興の在り方等を協議することを目的に設置されている。


冒頭、全私学を代表して鎌田共同代表は、私学からの要望が少しでもいい形で「骨太の方針」に盛り込まれることへの期待感を表明。また河村共同代表は私学助成増額や耐震問題等に取り組んでいく考えを強調した。  続いて赤池誠章・文部科学部会長が、7月の参議院選挙に向け公約づくり、政策集づくりをしていることを報告、私学側の要望をできる限り反映すべく頑張りたい」などと語った。その後、各私学団体が要望等を説明。  この中で鎌田共同代表は、私学全体に共通する諸課題として、私学助成の更なる拡充、耐震化の更なる推進、耐震化の関連では激甚災害法における補助率の一層の改善を要請。引き続き日本私立大学団体連合会の会長として、高等教育の無償化・負担軽減は国立大と私立大の不当な格差を固定化するきらいがある、と指摘。中間所得層の公的支援制度が無くなることを強く懸念。中間層への支援策を要請した。また、私立大学の教育・研究措置等の補助に、耐震化率100%の条件が付けられたことを取り上げ、「文化財に指定されている建物もあり、簡単に耐震化率100%は達成できない。それを理由に研究設備の充実が阻止されるのは、筋が違う」と訴えた。  福井直敬・日本私立大学協会会長が、地域の人材育成や地域貢献等を行う私立大学への一層の支援、税制改正では若手研究者、女性研究者についての支援を始めとしての寄附税制の改善を要望。  関口修・日本私立短期大学協会会長は、短期大学の属性は地域性の強さ、女性の活躍で、女子の地域社会での就職率が非常に高く、これがあって初めて地域社会が健全に成り立っていることなどを指摘。その上で短期大学の特性に鑑みた特別補助や、研究活動を含めた短大の属性が助長される支援を要請した。  吉田晋・日本私立中学高等学校連合会会長は、2021年度入試から始まる大学入学共通テストや英語検定・資格試験の各大学の対応が未定で、現行学習指導要領での英語4技能の強化も遅々として進んでいないことなどを指摘、「はっきり言って子供たちは迷子になっている」と窮状を訴え、文科省から各大学や業者に早急に対応するよう働きかけてほしい、と要請した。また、全日型、通学型の通信制高校が増え、大学受験準備に重きを置いた授業等を実施していることなどを指摘、通信教育課程の見直しを要請した。  小泉清裕・日本私立小学校連合会会長は私立小学校の経常費助成費等に対する補助の拡充強化、施設設備の耐震化事業、校庭、屋上などの大型遊具の設置・建設に関する補助金制度の新設等を要望した。英語に関しては教科書以外に独自の教材の利用許諾を要請した。  田中辰実・全日本私立幼稚園連合会副会長は、幼児教育の充実への応援などを要請、教員の確保が難しくなってきている窮状を訴えた。


5月16日の私学振興協議会


 

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