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記事2020年3月23日 2505号 (1面) 
私学事業団、私大等経常費補助金交付状況を公表
861校に約3,166億円交付
補助額は学生1人当たり15万円に
社会人の組織的受け入れ大幅減額

 本私立学校振興・共済事業団(清家篤理事長)は、このほど、令和元年度私立大学等経常費補助金の交付状況を公表した。それによると補助金の交付を受けたのは、全国にある大学、短期大学、高等専門学校計919校のうち861校で、交付額は3166億2757万2千円だった。補助額を学生1人当たりに換算すると15万円で前年度より4千円減っていた。補助金が交付されなかった58校は、「申請なし」が27校、「未完成」(設置後、完成年度〈修業年限〉を超えていない)が12校、「募集停止」が11校、「管理運営不適正」が4校、「他省庁補助」が2校、「その他」(文部科学省からの直接補助:放送大学、沖縄科学技術大学院大学)が2校だった。


 補助金交付額を学校種別に見ると、大学(607校中576校に交付)には計2989億9068万2千円が交付され、補助金の1校当たりの平均額は5億1908万1千円、学生1人当たりは15万円で、前年度と比べ3千円の減額。短期大学(309校中282校に交付)には計172億4571万2千円が交付されたが、1校当たりの平均補助額は6115万5千円で前年度と比べ11・8%減少した。学生1人当たりの平均補助額は15万5千円で前年度から1万7千円減額した。 


 高等専門学校(3校中3校に交付)には3億9117万8千円が交付され、1校当たりの平均補助額は1億3039万3千円(前年度比770万9千円減)、学生1人当たりの平均補助額は20万1千円(同1千円増)だった。大学、短期大学、高等専門学校を合わせた学生1人当たりの補助額は15万円となったが、国立大学に関しては、2014年度で学生1人当たり202万円の公財政支出があり、13倍を超える格差が生じている。202万円という水準はOECD各国平均の高等教育機関に係る学生1人当たりの公財政支出額111万円を大きく上回るもので、私立大学等団体では「納税者間に著しい不平等を生じさせている」と指摘している。


 私立大学等経常費補助金の令和元年度交付額3166億2757万2千円のうち教職員数や学生数等に所定の単価を乗じて得た基準額を教育研究条件の状況に応じて傾斜配分する「一般補助」は2760億2735万8千円、教育研究に関する特色ある取り組みに応じて配分する「特別補助」は406億21万4千円。


 このうち特別補助では、「成長力強化に貢献する質の高い教育」に関しては、前年度と比べ交付学校数が減ったものの交付額は増加、「大学院等の機能の高度化」や「授業料減免及び学生の経済的支援体制の充実」でも交付学校数の減少、交付額の増加が見られた。社会人の組織的受け入れについては交付学校数、交付額が大幅減少となった。


 令和元年度補助金に関して管理運営不適正のため、不交付とされたのは東京福祉大学、東京福祉大学短期大学部、大阪観光大学、東京医科大学の4校。理由は、学校法人の管理運営が適正を欠く、役員の刑事処分、入学者選抜における不適切な事案、としている。

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