全私学新聞

TOP >> バックナンバー一覧 >> 2020年3月23日号二ュース >> VIEW

記事2020年3月23日 2505号 (1面) 
大学入試のあり方検討会議が第4回会議開く
感染拡大防止のため当初予定より20日遅れて開催
3人の委員が意見発表

 型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催が延期されていた文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」の第4回会合が3月19日、当初の予定より20日遅れて、同省内で開催された。

 この日は、同会議の3人の委員、日本私立大学協会常務理事の小林弘祐・学校法人北里研究所理事長、宍戸和成・独立行政法人国立特別支援教育総合研究所理事長、両角亜希子・東京大学大学院教育学研究科准教授がそれぞれ意見発表を行い、委員との間で意見交換が行われたほか、会議事務局(文科省)から高等学校学習指導要領と英語資格・検定試験との関係について説明があり、また新たに「大学入学者選抜における多面的な評価の在り方に関する協力者会議」を設置することが報告された。このうち小林委員は日本私立大学協会が加盟校を対象に実施した大学入学共通テストについての緊急アンケート(全加盟校のうち大学院大学・募集停止校を除く400校を対象に実施、回答校数は339校)の結果を報告した。それによると、多様な入試を展開する私大では、センター試験での入学者は少数(調査対象校の77.8%の大学でセンター試験利用入試の入学者の割合は15%以内)だった。そのため入学共通テストに新たに英語資格・検定試験を活用する必要性を感じていないこと、記述式問題についても同様で、私大における大学入試は各私立大学の自主性・自律性に委ねられるべきだなどといった私大の考えを報告した。

 また宍戸委員は英語民間試験活用に対する障害者への合理的配慮の提供と合理的配慮は大学入学後の学修においてこそ重要なことなどを訴えた。  両角委員は、入学時点でインプット能力(読む・聞く)に関して一定の能力を見た上で、入学後にアウトプット能力(書く・話す)をきめ細かく教育するという方向性もあること、必要な英語能力はどの分野でどう活躍するかによって異なるため、共通テストで一律に英語4技能を求めず、各大学が個別に判断すべきだと指摘した。また大学が感じている入試の負荷の問題を軽く考えてはいけないとも語った。

 高等学校学習指導要領と英語資格・検定試験との関係については同省の矢野和彦大臣官房審議官が確認のポイントやプロセス等を報告、その上で大学入試は高校の授業改善に影響を与えてきたことは否定できないこと、授業の中で培われてきた生徒の能力が、大学入学者選抜でも適切に評価されるよう、高大接続改革を進めることが必要だなどと語った。高校関係者からは「大学ははたして英語4技能の教育をしてくれるか疑問」といった意見も聞かれた。

 次回は3月31日開催の予定。
記事の著作権はすべて一般社団法人全私学新聞に帰属します。
無断での記事の転載、転用を禁じます。
一般社団法人全私学新聞 〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-4-9 第三早川屋ビル4階/TEL 03-3265-7551
Copyright(C) 一般社団法人全私学新聞