私大連盟生成AIでチェックリスト公表

大学と教員に検討を促す目的で作成

一般社団法人日本私立大学連盟(田中愛治会長=早稲田大学総長)は7月24日に「大学教育における生成AIの活用に向けたチェックリスト〔第1版〕」を公表した。

チェックリストは、生成AIの導入に関して正と負の両面を踏まえ適切な導入を行うために重要な項目を整理、まとめたもの。「大学が組織的に検討すべき事項」と「教員が個々の工夫で検討すべき事項」で分け、具体的な検討項目を提示している。検討すべき事項は「全般」「教育」「環境・体制整備」の3カテゴリーに区分し、優先度の高い順に「第1ステップ:最優先事項」「第2ステップ:優先事項」として整理している。例えば「教育」の成績評価での第1ステップは「生成AIの基本的な情報、課題・問題点の周知、今後の活用に向けた準備」とし、大学が組織的に検討すべき事項のチェックポイントは、「学生に禁止する場面と活用できる場面を示しているか」などを挙げ、教員が個々の工夫で検討すべき事項では「レポートや論文の審査で、生成AIが利用される可能性を十分認識した上で、さまざまな方法を組み合わせるなど、評価方法を工夫しているか」などとしている。チェックポイントは各大学や教員に検討を促す目的で作成され、実際の運用は、各大学や教員の判断に委ねられる。大学の状況に応じて、チェックポイントの追加などカスタマイズし、活用してほしい、としている。今後より高次な活用のため検討が想定される内容としては、生成AIが作成した文章・画像を検知するプログラムの開発・導入、国内外の大学の先行事例収集、シラバス作成・教材作成への活用などを示している。