甲南序女子大学の取り組み
ユーハイムのTHEOを活用してコラボ商品
医療栄養学部生にしかできないバウムクーヘン考案
㈱ユーハイム(兵庫県神戸市)と神戸市が推進する「神戸スイーツの魅力発信を通じた地域振興」を目指す取り組みに参画している甲南女子大学医療栄養学部(同)は、この取り組みの一環として、学生たちが管理栄養士養成課程での学びや若者視点を生かし、同社が開発したバウムクーヘンAI職人「THEO(テオ)」を活用したメニュー考案とプロモーション活動に初挑戦した。
同社は神戸市と「スイーツの魅力発信を通じた産業振興」に関する事業連携協定を締結しており、連携内容の一つである「スイーツを通した人材育成に関すること」として、今年5月から同大学との取り組みを開始した。
コロナ禍を経て4年ぶりの通常開催となる大学祭「よつば祭 2023」(10月28・29日)での一般販売に向けて、同社と医療栄養学部の学生16人が共同で商品の考案、プロモーション活動を展開。若年層に神戸スイーツの魅力を伝えることを目的に、ターゲットは10~20代の女性に設定し、管理栄養士養成課程で学ぶ「医療栄養学部生にしかできないバウムクーヘン」をコンセプトとして、メニュー考案に取り組んだ。
数ある神戸地産素材の中でもTHEOが焼いたバウムクーヘンと合う素材を選び、同社と共に試作を重ね、大学祭で販売するオリジナルコラボ商品が完成した。
“医療に強い”管理栄養士を目指す医療栄養学部生にとって、小麦アレルギーのある人にもおいしいバウムクーヘンを食べてもらうことは重要な課題の一つであることから、今回のコラボ商品では、THEOが焼くバウムクーヘンで通常は使用される小麦粉を神戸市産の米粉に置き換えて作っており、ほのかな甘みとしっとりとした食感で、どのトッピングにも合うバウムクーヘンに仕上げた。
コラボ商品は、「よくばり南女バウム」(価格:350円〈税込み〉)と、「ディップする南女バウム~コーンスープ~」(価格:400円〈税込み〉)の2種類。「よくばり南女バウム」は手作りいちじくジャム、手作りぶどうジャム&クリームチーズ、~ホワイトチョコを使った~濃厚きな粉の3種類のトッピングを1本で楽しむことができる。「いろいろなトッピングを少しずつ食べたい」「串刺しで食べやすく」「SNSでシェアしたくなるような見た目」など、ターゲットである10~20代の女性に向けて、大学生が意見を出し合いながら考えた。
また、今回の取り組みでは、同社がJA兵庫六甲「六甲のめぐみ」から、天候の影響で販売ロスになったいちじくを買い取り、使用している。
「ディップする南女バウム~コーンスープ~」は米粉のバウムクーヘンをノンフライヤーで揚げ、フリットにして串に刺し、温かいコーンスープにディップして食べる新感覚のバウムクーヘンで、THEOで焼いた出来たてのバウムクーヘンをノンフライヤーで揚げたフリットは、外はサクッと中はしっとりと仕上げている。
学生が考案した商品を一般販売する大学祭には、THEOを搭載しているフードトラックが学内に登場し、焼きたてのバウムクーヘンを販売する。
同大学医療栄養学部は2018年4月に開設され、「栄養で救える生命(いのち)がある」をスローガンに、近年さまざまな分野での活躍が期待されている“医療に強い管理栄養士”を養成している。管理栄養士の資格取得に必要な栄養学に関する科目に加え、医療や疾病を理解するための科目、さまざまな専門職と協力する方法を学ぶカリキュラムを特徴としている。