摂南大学の取り組み
健康チェックやセミナーで意識高める
松塚健康プロジェクトで地域活性化
摂南大学(大阪府寝屋川市)では2023年11月23日、枚方キャンパス(大阪府枚方市)の看護学部・農学部・薬学部が、大阪府交野市の松塚ふれあい会館で開催されたイベント「松塚防災フェスタ2023」で地域住民約950人(20歳以上)を対象として「健康チェック」と「災害時のお薬手帳活用方法セミナー」を実施した。
同大学の看護学部と薬学部は2015年度に「松塚健康プロジェクト」チームを発足させ、2021年から農学部も加入して、地域活性化を目的に交野市松塚地区の健康促進活動を続けている。
「健康チェック」では、看護学部と農学部の学生11人が長生き(健康寿命)と密接に関連する八つの項目(体組成計測、骨密度計測、ヘモグロビン検査、口腔機能チェック、握力計測、足指圧測定、酸素飽和度計測、血圧測定)を測定したほか、教員による健康相談会も実施した。
参加した住民からは「学生や職員の方々が親切で丁寧に案内・計測をしてくれるので、毎年参加している」「病院での取り扱いが限られる骨密度や酸素飽和度も計測してくれるため、自分の健康の意識が高まる」などの感想があった。
当日は94人が参加し、このうち8割はリピーターだった。測定を行った学生は「測定中、地域の人々と話をする中で、健康に対する意識が高いことが伝わってきた」「今後もイベントを通して地域住民の健康促進に貢献したい」とコメントした。
薬学部の5年生2人による「災害時のお薬手帳活用セミナー」では、交野市民の薬管理に対する意識向上につなげるため、災害時における「お薬手帳」の活用方法や、薬の管理法、避難所などの限られたスペースでも気軽に実践できる運動方法などを説明した。
同セミナーへの参加者は50人を超えた。参加者からは「サプリメントや栄養食品等を使用したときも『お薬手帳』にメモをするとよいことを知った」「災害時や避難生活時に行うとよいとされる体操が良かった。日常生活に取り入れていきたい」といった声が寄せられた。
「松塚健康プロジェクト」では、毎年7月と11月に「健康チェック」やセミナー、健康学習会といったイベントを開催するだけでなく、「健康であることの重要性」を発信するために、1年に4回「摂南大学 健康だより」を作成し、交野市松塚地区の全戸に配布している。
同「健康だより」はプロジェクトチームの学生と教員が共同で執筆。健康にまつわるコラムや、気温(季節)に適した運動方法など、楽しみながら日々の健康づくりにつなげることができるコンテンツを届けている。
同大学は今後も、教職員・学生と共に地域社会に根差した活動をしていく考え。