私学事業団 2024年度若手・女性研究者奨励金贈呈式開く  

各々37件の研究に交付

日本私立学校振興・共済事業団(福原紀彦理事長)は5月17日に2024年度若手・女性研究者奨励金の贈呈式を東京ガーデンパレス(東京都文京区)で開催した。   

奨励金は、私立大学等に在籍する助教またはポストドクター、勤続年数10年以内の講師(医歯薬学部を除く)の職にある者が一人で行う研究を対象とし、1件当たり40万円が交付される。   

若手研究者奨励金は、対象年齢を39歳以下とし、わが国の次世代を担う人材の育成を目的とし、女性研究者奨励金は年齢制限を設けず、ダイバーシティ推進の中心的な役割を果たす人材の育成を目的とする。   

2024年度は223件の応募があり、そのうち若手、女性奨励金とも37件に交付が決定した。   

式典では初めに福原理事長があいさつし「持続可能性のある日本社会を築くためには、知識基盤社会を支える大学の機能強化が必要で、それは研究者の皆さんの努力に裏打ちされている」と述べた。続いて来賓として、文部科学省高等教育局私学部長の寺門成真氏と奨励金を支援する一般社団法人日本工業倶楽部常任理事の保土田大介氏が祝辞を述べた。   

受賞者を代表して2人からあいさつがあり、血液中のたんぱく質血清アミロイドAを研究する神戸薬科大学薬学部助教の寶田徹氏は「幅広い分野の研究に対して奨励金が交付され、研究がこれから広がっていくと感じている」と語り、起業家の支援を研究する金沢星稜大学女子短期大学部経営実務科助教の平泉沙由里氏は「40歳を超えて研究者となり、年齢制限のないこの奨励金をいただけてうれしい」と話した。