大阪成蹊大学の取り組み

吹田駅前活性化ビジョンコンテストで最優秀賞

子供から大人まで楽しめる商店街を提案

大阪成蹊大学(大阪府大阪市)は10月14日、同大学経営学部経営学科公共政策コース荒木俊之准教授のゼミ生が「すいたライジングサン100イベント」の企画「ビジョンコンテスト~JR吹田駅前の活性化ビジョン~」に参加し、最優秀賞(済生会吹田病院賞)を受賞した。同ゼミ生は、これからも100年続く未来を見据えて、私たちが「住んでみたい」という視点で、街づくりの目標と実現方法を考え、提案した。

同イベントはJR吹田駅前にある吹田市旭通商店街が2024年1月で100周年を迎えることから、次の100年を楽しんで、考えて、味わっていくため、JR吹田駅前のにぎわい100周年イベントとして開催された。

この中で、吹田市と関係のある大学5チーム(▽LOVE吹田市を活性化!OGU大阪学院大学▽プレゼンサークル大阪学院大学▽チームSIFA関西大学・大阪大学インターンシップグループ▽チーム大和大〈大和大学〉▽大阪成蹊大学経営学部公共政策コース荒木ゼミ)がプレゼンテーションを行う同コンテストが実施された。審査員は吹田市の後藤圭二市長、大阪府商工労働部中小企業支援室商業振興課の藤澤知治課長、NPO法人JR吹田駅周辺まちづくり協議会の西田宗尚専務理事が務めた。

大阪成蹊大学荒木ゼミの学生たちは、昨年度の授業の中でJR吹田駅前地区のフィールドワークを実施した。その際に、商店街の活性化に向けて提案をした経験を生かして、JR吹田駅前地区がこれからも100年続くことを見据え、近未来の街づくりを考えた。その中で、今後も子供から高齢者まで、「住んで良かった、訪れて良かった」と思うことができる街になるような事業の提案などを行った。

同ゼミ生の提案内容は次の通り。

▽近隣に大学が多く、交通利便性の良いJR吹田駅前の利点を生かして、大学のサテライトキャンパスや大学と共同で運営する先端技術テクノロジーのオフィスなど、複合機能を有する駅ビルをPFI(Private Finance Initiative)事業で新設する

▽JR京都線を挟んで南北の連絡に課題があることから、駅ビルに歩く歩道やエスカレーターを設置した自由通路を設けることで、歩きやすい空間とする

▽子供から高齢者まで利用できる駅前広場を芝生化し、街の玄関口として明るいイメージにする

▽街でワクワクできるように、AI活用の無人店舗やカプセルトイ自販機の設置など、「子供から大人まで楽しめるお宝探し」ができる商店街にする

これらの提案は審査員から、「地域の現状と課題をよく調査した上での提案となっている」「駅前広場の芝生化や自由通路の橋上化は良いアイデアだ」「手法が非常に論理的、科学的で、内容も素晴らしいものだった」との評価を得て、最優秀賞に選ばれた。

同大学経営学部経営学科公共政策コースは、行政が提供してきた公共サービスが変化し、公民連携による「新しい公共」の実現が目指される中、国や地域における、さまざまな課題を経営的な視点で捉え、多様な人々と協働して地域でSDGsを実現し、地域運営に携わる力を修得した人材を育成している。