神田外語大学の取り組み
ボランティア参加証授与式・報告会開催
異文化理解能力などを生かして活動
神田外語大学(千葉県千葉市)ボランティアセンターは1月22日、「2023年度ボランティア参加証授与式・報告会」をオンラインで開催した。
2023年に同センターが紹介したボランティアに参加した学生は延べ249人。国際数学オリンピックや東京ゲームショウをはじめ、さまざまな国内外のイベントや地域の活動に参加し、言語運用能力やコミュニケーション能力、異文化理解能力を生かして活動した。
報告会では、ボランティアに参加した学生のうち、3人が自身の活動の紹介や、活動を通じて学んだことなどを発表した。
第1部では、Tokyo International Music Schoolで練習する外国人生徒のために、毎週日曜日、練習のセッティングや、コンサートの準備などを行う梁取南子さん(外国語学部英米語学科3年)が「中学、高校時代にブラスバンド部でサックスを吹いていたため、生徒と練習することもできた。週に1回参加することで友達ができ、英語でのコミュニケーション能力も向上した」と話した。
第2部では、松永利々奈さん(外国語学部英米語学科3年)が「就職活動に役立てるためにボランティアを始めようと思い、外国にルーツのある子供たちの宿題などを手伝う夏休み教室に参加した。東京ゲームショウでの通訳ボランティアやクリスマスマーケットでの集客ボランティアも行った」と説明。「ボランティアを通じて多くの新たな出会いを得た。新しい価値観に触れ、自分の得意なこと、苦手なことに気付くことができた。また、チャレンジしたい」と述べた。
第3部で活動を報告した大堀加奈恵さん(外国語学部国際コミュニケーション学科4年)は高校時代からボランティアに興味があり、さらに学んできた語学を実践で使ってみたかったことから、東京オリンピック・パラリンピックや、クリスマスマーケットなどのボランティアに参加してきた。2023年度は国際数学オリンピックに参加し、ネパールチームのガイド担当として、セレモニーや食事、外出をサポートした。報告会では「これまでの経験を通じて、臨機応変に対応する力が重要であることを学んだ。国際イベントでの語学の壁やトラブル発生時の対応力を身に付けられたと感じる」と自身の活動を振り返った。
参加証授与式では、同センターが2023年に紹介したボランティアに参加した同大学の学生のうち、同イベントに参加した学生に感謝と激励の意味を込めてボランティア参加証をオンラインで授与した(残りの学生は後日配布)。
同イベントの最後には、同大学の学生が参加したボランティアの活動内容などが分かるスライドショーを上映し、今後、ボランティアに挑戦する学生へのヒントになった。
同センターは2013年に設立され、今年で11周年を迎える。外部からのボランティア依頼の受け入れコーディネート、学生へのボランティア情報の紹介から活動前後のサポートまで、ボランティア活動全般に関わる支援を行っている。これまでに同センターが紹介したボランティア活動への参加学生数は延べ5426人に上る。